【七月便り】バックナンバー 2002年  中埜有理(なかの ゆり)   2003年2001年2000年はこちら



七月便り 2002.1
路上観察――東南アジア編

前田さんをまねして東南アジアへ出かけた……わけではありません。日本国内で発見し、味わった東南アジア風物。

チョー派手な人力車。ぎんぎらのトラック野郎(リキシャ野郎か?)はどこの国にもいるんですね! アジア博物館の展示品(アートなのかな?)

あったかいチャイ。

マサラ・スパイスの香りが刺激的。とはいえ日本風にアレンジしてあって飲みやすい上品な味だった。アジア博物館のカフェにて。

焼肉を食べにいった。

左は韓国風サラダ(ネギたっぷり)。右はキムチ3種(白菜、きゅうり、大根)。

あいだに見える瓶は「呑呑(どんどん)酒」というライス・ワイン。白濁していて、酸味のあるお酒でした。もちろん肉も食べたよ!


七月便り 2002.2
路上観察――都内編

→お正月、車も人もいない都心の道路。

映画『バニラ・スカイ』にも人っ子ひとりいないNYの町が出てきたっけ。しかし、あの映画のストーカー女ジェニー(キャメロン・ディアス演じる)はキュートすぎるよ。もっとイヤな女だったら、もっと怖かったかも(って、それじゃホラーだ!)

←映画のタイトルにもなっている「バニラ・スカイ」。

バニラの色って、アイスクリームの連想からすると白だけど、映画ではうっすらピンクという色だった。バニラ……どんな色なんだろう。オリーブ色の実体がよくわからないのと同じか?
→渋谷の松涛美術館。

詩人で画家、シュルレアリスムを日本に紹介した美術評論家でもある瀧口修造の展覧会へ。

デカルコマニー、バーントドローイング、豆本……若いころ、こういう世界に憧れていていたんだっけ! 憧れさえも、年月がたつと忘れてしまうんだネ! 

ああ、バニラ・スカイ!(映画を見た人にしか意味がわからない)

七月便り 2002.3
路上観察――都内編

→SONYの重役室でくつろぐ「あの人気者」。くつろぎながらも右手をあげて、後姿であいさつ。つねに気配りしなくちゃいけないから、人気者もつらいね。
←大観覧車。

いつも思うのだけど、こういうの誰が乗るの? あ、若いカップルとかね。そーですか。
→ブランクーシの「空間の鳥」みたいなオブジェ。大きい。ブルーにゴールドってよく似合う。発射!


七月便り 2002.4
路上観察――ご近所編

←目黒自然園前の桜の木。


なんだか、「ヤケクソ!」みたいに猛烈に咲いている。
←地面に山のように散っている桜の花びら。

これ、なにかに再利用できないものだろうか? 葉っぱの塩漬けみたいに、桜の花びらのジャムでも作れないかなーとつい考える貧乏性の私。
→春の猫、パンジーと並んでおすまし。

はい、ポーズ!

七月便り 2002.5
路上観察――与論島編

→鹿児島県の与論島へ行ってきました。

グラスボートのへりから海を眺める女の子(パパはアメリカ人、ママは日本人のハーフ)。小さいサンダルがキャワユイ! 海は透明、砂は真っ白で、きれいでした。
←これが(一部で)有名なポーク卵(缶 詰のスパムと卵焼きの組み合わせ)。

与論島は鹿児島県に属しているけれど、文化的には完全に琉球弧 の一部のようだ。「鹿児島から離脱して、沖縄に入る!」という具合にはできないのかな?
→漁港で水揚げしていた巨大なイカ。こんなに大きなイカは初めて見た。

こういうのが数十匹並んでいて、まるで焼津漁港のマグロみたい。1匹15キロくらいある。黒目がちのぱっちりした目がキュート(でもないか)。


七月便り 2002.6
路上観察――サッカー編

→いよいよW杯! チケットを手に入れる根性のない私は、もっぱらTV観戦。こういう(写 真のような)サッカーパブで、大勢で見るのも楽しそう。

 そもそもW杯に出る選手って全員プロだよね。日本代表だって、普段はJリーグでライバルとして戦っている。逆にチームメート同士がぶつかることもある。たとえば、オランダのフェイエノールトで同僚のトマソンと小野伸二は、それぞれデンマーク代表、日本代表として対戦する。要するに、野球のオールスターゲームみたいなもん? となると、これを存分に楽しむには、これまでのリーグでの動きを追ってこなくちゃね。「こんな組み合わせが!」とか、「こんな対戦が!」とか、そういう興奮と驚きがW杯の真髄でしょう。にわかファンにはわからなくて、ちょっと残念。
←ところで、選考にもれた中村俊輔。彼の個人ホームページを見たら「やっぱり悔しいよ」とホンネを書いていた。でも、「今後の俺を見てくれ」とも言っている。ガンバレ! 

話は飛ぶが、「(熊型)アイボを見ると殴りたくなる」と言った人がいた。トルシエにミョーに嫌われている俊輔だが、もしかして同じ心理か?


七月便り 2002.7
路上観察――キティ編

→サンリオのキャラクター、キティが日本中に広まっているらしい。これはカボチャマンになったキティ。カボチャマンってなに?
←北海道のアイヌに扮したキティ。国内のあらゆる観光地にキティのコスプレが蔓延しているようだ。恐るべし、キティ。
→これは沖縄のキティ。シーサーの着ぐるみをかぶって、シーサーに扮している。

七月便り 2002.8
路上観察――わんにゃん編 →公園で、三輪車につながれていたワン君。かわいいネ。この三輪車、バックミラーと荷台付のすぐれもの。主は不在。
←ぎこちないポーズは排便中のため。ネコババとはいうものの、公道で堂々と、しかもカメラ目線……それでいいのか、キミ、野性はどうした!
→しかし、よく見ると尻尾をちゃんと持ち上げているし、落下地点は道の窪みだ。ここはトイレなのか?


七月便り 2002.9
路上観察――水中編

→腹側から見たヒラメ(あるいはカレイ……煮魚しか知らないので、わからない)
←正面から見たハリセンボン。目と口元がカワイんだよね。沖縄ではアバサーといって、唐揚げにしたり、汁にしたりする。那覇の市場へ行くと、これが皮を剥がれて山積みになっているが、それでも目だけはまん丸でそのままだから、思わずぎょっとする。
→イソギンチャク。しかし「水族」館って誰が名づけたんだろう。「水」族かー。水中生物館なんていうより、ズバリと的確だネ。

ところで、こんなに鮮明な水中写 真が撮れるわけはなく、すべて水族館のガラスごしの撮影でした。


七月便り 2002.10
路上観察――路上の哀感編

→久しぶりに原宿へ出かけたら、超ハデなお兄さんがいた。ピンクのパイナップル頭だ! なんとなく周囲の人からびみょうな距離をおかれている感じなのが哀しい。
←路傍に置き去りにされた靴。コンビの靴というのがおしゃれではないか。「コンビ」って言い方、古い? 町を歩いていると、路上に置きっぱなしになった靴ってわりとよく見かける。なんか不思議なストーリーを感じるよね。


七月便り 2002.11
路上観察――落し物編

→朝の8時半ごろ、歩いていたら携帯電話が落ちていた。待ち受け画面 がタモリだぞ。つい着信メールを見てしまったら、「朝練やってる。こないの?」「無理っ!」――こりゃ高校生だな。持ち主が電話をかけてきたので、近所のスーパーの前でおちあって渡すことに成功。自転車に乗った丸刈りに学生ズボンのにいちゃんでした。着信見ちゃってゴメンネ。
←壁に消えかけの文字。「外出禁止(後后七時)」と書いてある。禁止ったってなー、だいたい誰に言ってんだ?


七月便り 2002.12
路上観察――哲学編

→ある温泉街で見かけた看板。

超音波風呂はなんとなくわかるにしても(実体はよくわからんが)、融合風呂って? 何と何が、何によって融合するんだろう。しかも、風呂で。

←空のどこか遠くを見つめる猫。

置かれた場所が不自由であればあるほど、思想は遥か高みを目指すのだろうか……哲学する猫であった。

→哲学といえばインド。

インドといえば紅茶。伊藤園のお茶のペットボトルについているおまけのお茶犬。右のは紅茶犬で、額に赤いビンディをつけている。