【七月便り】バックナンバー 2012年  中埜有理(なかの ゆり)   

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七月便り


中埜有理(2012.01.10更新)

  


 新年おめでとうございます。今年は辰年ですね。昇り竜とか、竜頭蛇尾とか、龍虎相打つとか、強さや立派なことの象徴みたいでおめでたい。想像上の動物だから、いくらでもイメージが膨らみます。ドラゴンとなると、さらに西洋流のファンタシー色が加わって、ものすごく多様な表現や文化につながります。

 ところで、写真――白と黒の龍が2種類。これはプロテニス選手のノヴァク・ジョコビッチが去年着ていたウェアの模様。デザイナーはタッキーニ。去年のジョコビッチはまさに昇竜天を翔るがごとく、ぶっちぎりの強さでした。


 今年は残念ながら、ウェアに龍の模様はないようです。せっかく Year of the Dragon なのにね。口の悪いファンはこの龍の模様のウェアを「ラーメンどんぶり」なんて呼んでいたんだよ。私はわりと好きだったな、このドラゴン模様。幾何学模様が大半をしめるテニスウェアのなかで異彩を放っていました。これで選手がよわっちかったら興ざめだけど、ジョコはほんとに強かった。さて、今年はどうなるか?

(なかの ゆり)








七月便り


中埜有理(2012.02.03更新)

  


 これは高校の修学旅行、京都奈良へ行ったときの仲良しグループの写真です。モノクロ写真というのが時代を感じさせる(汗)。みんなお化粧はしていないし、パーマもかけず、スカートは膝丈だし、白いソックスに革靴で、なんて初々しいんでしょう。素朴だよね。



 そしてン十年後、この写真にいる友達の何人かと、横浜で恒例の新年会をした。ついでに横浜美術館に寄ろうと思ったら、木曜日が休館でした。残念。夜景がきれいだった。

 みなとみらいから元町中華街まで地下鉄で行って、中華街のいつものお店。牛肉と野菜の炒めものは、焼きそばを揚げたお皿に入っている。このお皿も食べられるんだよ。長い付き合いなので、鶏肉が苦手とか、大根餅が好きとか、誰がお酒を飲んで誰が飲まないか、もすっかりわかっている。点心やデザートまで食べて、すっかり満足した。

 おたがいに「ぜんぜん変わらないよねー」「若いよねー」と褒めあって、そのあとで「変わってないわけないだろー! 誰かがそばで聞いてたら呆れるよ!」と突っ込んで、そんなことまで笑いとばせる。古い友達っていいね。

(なかの ゆり)






七月便り


中埜有理(2012.03.06更新)

  


 3月になってもあいかわらず寒いですね。

 でも、もうすぐ春。もうじき春がくると信じて待ちましょう。とはいえ、3月になると、いやでも去年の地震を思い出して暗い気持ちになります。

 最近また地震が多くて、怖いです。大きな地震が来るという話もあり、備えておかなければ(ああ、溜息)。



 そんな暗い気持ちを少しでも明るくできるよう、春の気配をお届けします。

 温室の花なので、夏かもしれません。シクラメンは冬かな?

 エンジェルトランペットはすてきな花ですね。うちでも一度、鉢植えで育ててみたけど、あんのじょう枯らしてしまいました。草花を育てるの苦手なんだよね。

 

(なかの ゆり)






七月便り


中埜有理(2012.04.05更新)



 爆弾低気圧はものすごかったですね。みなさん、被害はありませんでしたか? 
 爆弾低気圧meteorological "bomb"って、新しい語彙が増えた! 4月になって急に暖かくなり、桜の花もいっせいに咲きはじめました。
 中野の警察学校跡地と、生類憐みの令でお犬様を飼っていたなごりの囲町(かこいちょう)公園が一緒になって、新しく防災公園になりました。四季の森公園という名前です。
 このあいだ、ぶらっと行ってみましたが、まだ整備中。でも、桜の木もあって、これから花が咲いたらきれいになるでしょう。 夕方行ったので、ガラス貼りのビルの壁に夕日が映ってきれい。ビルはまだ何も入っていない。夕方の白い月も幻想的。


(なかの ゆり)








七月便り


中埜有理(2012.05.04更新)


黄色に赤い筋4本がカタルーニャの旗

 4月23日はサン・ジョルディの日。カタルーニャでは本をプレゼントしたり、女性に赤いバラの花を贈ったりする日ということで、通りにもたくさん屋台が出てバラの花や本を売っている。団体やグループが露店を出していて、寄付金募集もかねているみたい。


サイン会をする作家さん      村上春樹の『1Q84』もあった

 聖ゲオルギウス(聖ジョージ、聖ジョルディ)はドラゴン退治で有名。そういえば、ガウディの設計したペドラルベスのグエル別邸にはドラゴンの彫刻のついた門がある。このドラゴンは楽園の金の実を守っているらしい。

 バルセロナの旧市街にあるリュイス・ドメネク・ムンタネーが設計したカタルーニャ音楽堂もバラの花のモチーフで飾られていた。


(なかの ゆり)








七月便り


中埜有理(2012.06.05更新)

 ひと仕事終えたので、那覇へ行ってきました。那覇空港で、こんな張り紙を見つけた! 「不発弾の機内持ち込み、お預かりはできません」――冗談かと思ってしまうよね。でも、いまだに沖縄では土のなかに不発弾が埋まっていたり、海岸に落ちていたりするのだ。それを拾って持ち帰ろうとする観光客がいるんだね。とんでもないよ。飛行機のなかで爆発したりしたら大変なことになる。

 というわけで、笑いかけて、背筋がひんやり。


 ちょうど金環日食のときだったので、日食観測用のメガネをかけて、奥武山公園をうろうろする不審者になってしまった。iPhoneで自分撮りはむずかしい。欠けていく太陽を眺めていたら、公園に住み着いている野良猫がすりよってきたけど、餌はもちあわせず。毛並みも良くて、栄養たっぷりという感じの猫だった。




(なかの ゆり)




七月便り


中埜有理(2012.07.03更新)







 6月、梅雨ですね。じめじめした梅雨空はうっとうしいけど、6月らしいものをいくつか。
 まず、さくらんぼの佐藤錦。やまほどいただきました。双子のブライスといっしょにパチリ。



 梅雨時といえば紫陽花。そしてクチナシの花。どちらも遊歩道沿いで見かけた。
 それから、6月になると株主優待の品物が届きます。製菓会社がおせんべいの詰め合わせを送ってきました。何周年かの記念だそうで、今年はとくに大サービスだって。あるとつい食べちゃうんだよね。困った。


 
6月とはまったく関係ないけど、とあるスーパーの駐輪場そばにあった、わんこのリードをつないでおくためのポール。かわいい!




(なかの ゆり)






七月便り


中埜有理(2012.08.03更新)



 ロンドン・オリンピックですね! 2012年開催が決まったときは、まだまだ先の話だと思っていたのに時間がたつのはあっという間です。オリンピック観戦で睡眠不足になっている。
 ロンドンといえば、外国の都市のなかでいちばん多く行っている都市です。ヨーロッパやアフリカへ行くときの中継点として立ち寄ったのを除いても、これまでたぶん7回行ってます(けっこう多いな)。

 そのころは、まだデジカメがなかったので写真がない(どこかにしまいこんである)。ドイツやオランダベルギーを回ったついでにフェリーでイギリスに渡って、たしかロンドンのハッチャーズ書店で洋書を買ったはず。2回目のときはリバプールへ行って、当時改装中だったナショナル・ギャラリーのラファエル前派を見たのが記憶に残っている。そういえば、いま東京でバーン=ジョーンズ展をやってますね。



 その次は2001年5月。テムズ川にかかるミレニアム・ブリッジができたばかりだった。キューガーデンでピクニックをし、コヴェントガーデンでバレエを見て、シェークスピアのグローブ座も見学した。絵本『ちいさいおうち』にそっくりの可愛い家! キューガーデンの大きな温室は、まんが『エマ』の重要な舞台になっている。


 
2002年12月にはロンドン・アイに乗った。2003年11月に行ったときは、地理学会を訪ねたり、遠出をしてバースとコッツウォルドまでドライブした。ビッグベンとクリスマスツリーのイルミネーションがきれい。


いちばん近くは去年(2011年)の11月、テニスのロンドン・ファイナルズを見にいった。秋のサザーク大聖堂はきれいでだった。そして、いまオリンピックのテニス会場になっているウィンブルドンも見学。ああ、ウィンブルドンのチケット当選しないかなぁ。オリンピックのテニスも錦織君ががんばっていて、盛り上がっている(準決勝で敗退しちゃったけど、圭君ほんとに強くなったね)。なんだかんだいっても、ロンドンが好きなようです。



(なかの ゆり)






七月便り


中埜有理(2012.09.03更新)



 富士霊園へお墓詣りに行きました。新宿から小田急線(JR小田原線に乗り入れ)で、駿河小山まで、そこから霊園のバスが送迎してくれます。

 姉夫妻の伊豆の別荘に母が行っているので、そこに合流するため、一泊用の準備をして行きました。小田原線で小田原に出て、JR伊東線で伊東まで行きます。

 さて、お詣りをしようというとき、急に土砂降りの雨になりました。こんなゲリラ豪雨って、昔はあまりなかったんではないでしょうか。墓所から休憩所に戻るまでにずぶ濡れになりました。着替えがあるから、洗面所で着替えようと思ったら、リュックのなかまでびっしょり。Tシャツを椅子の背にかけて干しました。

 ちょうどお昼頃になるので、新宿駅の小田急線ホームでお弁当を買ってきました。しらす弁当です。



 伊豆の山のなかは竹が勢いよく生えていました。庭にはリスが走り回っていて、ベランダにおいたカボチャの種を食べにきます。すばやく動きまわるのでうまく写真に撮れなかった。

 夏の旅行には気楽な小説本がつきもの。というわけで、コバルト文庫の長編ロマンス小説を持ってきたのですが、なんと巻を飛ばしてしまい、話がつながらない。がっかり。しかたがなく、伊東駅前で買った文庫本を読む。温泉に入り、刺身をごちそうになり、一泊して翌日帰京。

 帰りの東海道線の窓から、椰子の木の向こうに初島が見えます。電車はかなりスピードを出しているので、これも写真に撮るのがむずかしい。


 

(なかの ゆり)






七月便り


中埜有理(2012.10.06更新)



 ちょっとした用があって、都内、湾岸のホテルに宿泊した。
 ホテルの内装はだいたいアースカラーかモノトーンで落ち着いていますね。チェックインが遅かったので、もうカーテンは閉めてある。遮光カーテンなので朝になっても気が付かないのが困ったもの。爆睡しちゃうんだよね。寝坊注意!



 夜遅かったので、もう一階ロビーのカフェは閉店。しかたがないので30階のバー&ダイニングへ行って軽い食事をとった。
 レインボー・ブリッジが正面に見える。1人ではもったいないような景色だな。でも、この日は台風が接近していて、電車も間引き運転や運休が多く、窓の外は雨。でもライトアップはきれいだった。

 ガーリックブレッド付きのシーザーサラダを食べ、せっかくバーなのだからと、ウィスキーソーダも注文してみた。若い頃にはホテルのバーなんで敬遠していたけど、ある程度年齢が行くと物怖じもしなくなるね。いいことなんだか、どうだか。

 ホテル暮らし、掃除も食事の支度もしないですむし、汚い部屋ややりかけの仕事も目に入らないので、気分よく過ごせますね。映画評論家の淀川長治さんやオペラ歌手の藤原義江さんは晩年ずっとホテルを自宅代わりにしていたそうだけど、経済的に許せば、私もホテル住まいがしたいなぁ。とはいえ、これがずーっと続くとなると、それはそれでつらいのかもしれないね。

 翌朝は台風一過。きれいな青空のもとでレインボーブリッジが見えた。  

(なかの ゆり)






七月便り


中埜有理(2012.11.03更新)



 久しぶりに食卓観察。この夏の沖縄旅行で食べたもの。



左)有名な「きしもと食堂」の沖縄そば。一度食べてみたかった。カツオだしのきいたつゆがおいしい。麺はもちもち。本部港店が満員で行列ができていたので、タクシーの運転手さんが八重岳店まで行ってくれた。
中)古宇利島のカフェのフラッペ。ブラ子の顔より大きい。古宇利大橋が見えるカフェのテラス席はとても景色がよかった。海の色がきれい。
右)沖縄のハンバーガーショップJEFのメニューでブラ子が紹介しているのは「ぬーやるバーガー」。沖縄語で「どういうつもりか」を「ぬーやるばーが」というので、要するにダジャレ。中身はポーク卵のバーガーだそうです。私はポークが苦手なので、食べたことはない。波の上エスパーニャにて。


左)アグー餃子。国際通りのライブハウス「ライラ」で食べた。アグーは琉球在来豚のこと。ちかごろ、沖縄料理店ではアグー豚が大人気。アグー豚のしゃぶしゃぶとかね。この日のライブは「うるか」という三人組。ギターと三線とパーカッション。
中)久茂地にある、お気に入りの居酒屋「轟」のカウンターでパチリ。カウンターのなかにいるのは大将。
右)そしてカウンターにはみごとなシャコガイが。

左)そのシャコガイを刺身にしてもらいました。キモはポン酢につけてある。轟のポン酢はとてもおいしい。
中)まるまる一匹を使った魚のまーす煮。まーすは沖縄語で塩のこと。大将のお友達が昨日釣ってきた魚だそうです。「でかいから売れ残るんじゃないかと心配だった」って。おいしくいただきました。
右)サンマのお寿司で締め。もちろん、オリオンビールと泡盛も飲んだよ。  

(なかの ゆり)








七月便り


中埜有理(2012.12.03更新)



 iPhone4から5に機種変更しました。でも、softbankショップの対応ってちょっと変。

 メールでさんざん「下取りサービス」のお知らせを送ってきていたのに、いざ下取りを頼もうとすると、古いiPhone 4はこのまま無料で使えるから、下取りをせずに持っていたらどうかという。家族または自分の2台目にするというキャンペーンもしていたのは知っていた。でも家族は使わないし、自分も2台目は欲しくない。ところが、iPhone 5をなくしたときなど、予備があると便利だといって店員さんに強く勧められたので、一瞬、このまま使おうかという気になった。しかし、そこで気づいた。2年間無料だというけど、2年後からはどうなるのか? 訊いてみると、3年目からは有料になる。そして、それをやめるにはちょうど2年たった2か月間に解約手続きをしなければいけない、という。

 最近、ケアホームの契約について理不尽な話を聞いたばかりだった。自立型の温泉付きケアマンションの一室を買い、毎月の管理料と食費を支払って暮らしていた老夫婦が、いよいよ自立型では無理になり、介護付きの老人ホームに引っ越した。ところが、それまで住んでいたマンションは自分で処分しなければならず、その部屋が売れないかぎり、管理料の月7万円をずっと払いつづけなければいけないというのだ。いま、古くなったマンションはなかなか売れない。

 iPhoneの契約だって2年先まで覚えていられないし、そもそも2年後まで生きている保証はないよね。

 そこで、店員さんのお勧めをふりきって、下取りしてもらうことにした。すると、softbankのショップは下取りに関しては責任をもたないという。汚れていたり不具合があったりすると、下取りできないかもしれないというのだ。あんなに案内メールをじゃんじゃん送ってきたのにおかしいじゃない? そう孫さんに伝えてよ、といったら、ご自分でいってください、だって。

 しかも、下取りのためには自分で旧機種を返送しなければいけない。封筒も宛名書きも用意してくれたのはいいんだけど、それが佐川急便。なんとうちの近所のコンビニはまったく佐川急便を取り扱っていない。買ったばかりのiPhone5を駆使して、サービスセンターを探した。近所にはほんとになくて、ずっと北の西武新宿線を超えたところか、さもなければ大久保通りまで南下しないとない。うーむ。結局、用事で出かける途中の高田馬場にサービスセンターがあるのを発見したので、そこまで持ち込みましたよ。30分くらい歩いた。

 古いデータのバックアップをとるとか、下取りに出す機械の中身を消去するとかは想定内のことだからいいけど、予想外の不便さを押し付けられるのは、なんだか腹立たしい。とはいうものの、新しいiPhone5はさくさくで快調。あいかわらず、スマホ依存症気味です。  

(なかの ゆり)